2005年8月28日(日)
26日分敵を討つ にて、府川さんより「六号だとするとちと細すぎないで」はないかと指摘を受けまして、元資料と重ね合せて見ました。見本は「を」。1200dpiの、まあ安物のスキャナで入力したもので、『秀英體研究』掲載の『活版見本』(1903)の「六號假名書體見本」が資料です。コピー資料が元なので氣が引けますが。左から、スキャンした畫像を一定サイズの正方形に納めたもの、アウトライン化したもの、左の二つの畫像を重ね合せたものです。
指摘されて、これは細すぎか、と思ふ部分と、こんなもんだよなあと思ふ部分と。太い部分が細すぎるかもしれません。
17:40
アウトラインデータは位置を調整してTTFに入れてますが、今回は元データに位置をあはしてあります。 (kzhr さん) 05 8/28 17:45
印圧によるマージナル・ゾーン込みで「正像」とする小宮山博史さんの視点からすると大分細まっていますね。ベントンのパターンの原図のようだと言いますか……。 (fukawa さん) 05 8/29 14:34
ふうむ。大日本スクリーンの五號に入つてゐる六號のもとと、私が參照したものとは別らしく、去年のセミナーの配布資料を見て、どうしてかうまで違ふのだらう、と不思議になるくらゐでした。特に「う」とか。「も」なんかも細かつた。なもので、「う」を黒い部分ぎりぎりに線を引く代はりに、他のを少し細く作つたのです。だからベントン原圖といふのは大分當つてゐる氣がします。 (kzhr さん) 05 8/29 15:07
私の見たものが矢鱈細かつた、といふことです。大日本と字游工房の初號を比べて小宮山さんが仰つた、「時期が下つて太くなつた」は、これにも當て嵌まりませうかね。 (kzhr さん) 05 8/29 15:09
あと、矢張り小さいサイズなので、印壓を入れて線を描くのが結構大變なものがあつたりしますね^^; それが主因か知らん……。 (kzhr さん) 05 8/29 15:11
写植時代に一号細仮名の文字盤を作りました。文字によって太い細いがありすぎるので一番細いものに揃えたところ結構綺麗なものに仕上りました。そのときのウェイトがこのくらいだったような……。その文字盤は印刷博物館にあります。 (fukawa さん) 05 8/30 11:26
見出し用なんかでこれはこのまま作つて、マージナル・ゾーンそのままのを別に作つてみますか。つて誰に云つてるのだか。 (kzhr さん) 05 8/30 21:14
一号細仮名は私の生涯でのベスト・リメイキングです。ネタは京都で羽良多平吉が買ってきたゴム印の箱の清刷でした。あの頃は素面だと手も震えなくて四インチ程度の原字を書けたのですが,数年前から素面じゃ手が震えるようになって原字書きは諦めました。 (fukawa さん) 05 8/30 22:05
ゴム印ですか。成る程。一號は全部を見たことがありません。まだ賣つてゐませうかね。4inとはなんだか大きい氣もしますけど、映えるでせうね。素面だと手が震へるとは大變ですね。 (kzhr さん) 05 8/30 22:44
しかしゴム印の蓋には濁音・半濁音がなかったのですよ。従って「一号細仮名擬」なんですが。早いところ総数見本帖を探さないといけません。 (fukawa さん) 05 9/6 22:56
あらまあ(笑)。 (kzhr さん) 05 9/7 0:05
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め (中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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