工學の人に人文科學つてなにやつてゐるのかわからないといはれたので、「人文科學とは、人間の知の體系を維持し、また擴大させようとする營みである」と答へ、論文の目的はなにと聞かれたので「從來の研究のなかにその位置を獲得しようとするもの」と答へたら意味がわからないといはれました。
人文科學が操作しうる人間の知の體系そのものは、人間が記述しうるものがすべて入る集合のなかに收つてゐるのに違ひなくて、それぞれは參照といふ形で體系を作つてゐるのに違ひない。ある論文がうまれるときになされる研究史への言及はつまりそのやうな關連づけによりみづからも參照される存在になり、位置を占めると呼びうるのではないだらうか。
まあ極度に抽象化してゐるので實際にうごめいてゐるものはからきし無視なのですが。だいいち研究史と全員が戰つてゐるわけでもない。
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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