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2007年10月18日(木)

いとあわただしき

昨日はゆふべから閑居友上20擔當分の通釋を書き、けふはもちあはせて一つにした。通釋といふかたちにすると、ないがしろにしがちな、要するに讀み飛ばしがちな文法的なことどもをもゆるがせにできないので讀解には缺かせないのであるが、それでも破格などで惱まされもする。

圖書館で
円満字二郎『昭和を騒がせた漢字たち 当用漢字の事件簿』歴史文化ライブラリー241、吉川弘文館、2007.11。
を借りる。言語計畫史としては隙だらけだが、當用漢字の受容史、つまりWWII後の漢字の言語生活史としてはおもしろく書けてゐる。「朕踐祚ノ初幼冲ニシテ……」(三條實美ヲ正一位ニ敍スル敕語)的言語からの解放から、禁忌としての表外字とそれによる自己抑壓への轉換などが描かれてをり、小池和夫氏の近著『異体字の世界 旧字・俗字・略字の漢字百科』(河出文庫、河出書房、2007.7)と、あとなにか――安田敏朗でも持ち出すべきなのか――があれば、漢字については鳥瞰できよう。

荻上チキ『ウェブ炎上 ネット群衆の暴走と可能性』ちくま新書683、筑摩書房、2007.10。
青山剛昌『名探偵コナン』59巻、小学館、2007.10。
大岡昇平『成城だより』文藝春秋、1981.3。
特輯『近代文学現代文学論文・レポート作成必携』、『別冊國文學』51、1998.7。
を買ふ。荻上氏近影と名字のよみかたを初めてたしかめる。丹念な議論で結論にも花がなくすぐれて教養的。いはゆる血肉とすべきやうな提起である。大岡のものはすばらしいのひとこと。P.D.ジェイムズに觸れられてゐて、お、とおもふ。別冊國文學は、古本屋に落ちてゐたのでなんとなく。

23:55

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