所用で某驛に行くと、必ず次の驛で氣づく、といふジンクスに陷りかけてゐる。
とはいへ、まだ2囘目なので、まだ救ひやうもあらうが、けふは、必ず降りんと思つてゐたのに、丁度某驛に近づいたあたりで、前後不覺に陷り、またもや氣づけば次の驛で扉が開いてゐるのを見て、恐ろしくなつて對向の電車に乘るのであつた。
その次の驛といふのが開扉時間が長いのが救ひ、だらうか。……いやひどい失敗にいたらない、といふ意味で。
23:55
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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