歸り際に古本屋で本を拾ひ(高木彬光『覆面紳士』偕成社、1958・ツワイク『悲劇の王妃』少女世界文学全集13、大原富枝譯、偕成社、1963。)、書店に寄つて、府川さんの本を探す。なぜかウェブデザインの棚にあるのを、檢索システムで發見。根氣が無くなつただけともいふ。「基礎知識」、年報に載せられたのよりも講演の雰圍氣が出てゐてをもしろい。またいくらか詳しい(特に畫像方面)。「覆刻」は、殆ど資料のままであつたが、訂正がされてゐる。あとは「珊瑚集」、「長野新報」。「長野新報」は、母の郷里に行けば見られるだけに、興味深い。府川充男全集だとか著作集だとかが出るまでの便利な書物となるだらう。
少し前に新調した眼鏡が、前のよりも亂視の矯正が強まつて、パースペクティヴに影響があるのを、腦で補正するといふ負擔の少なからぬことをしてゐるのだが、最近の睡眠不足が祟つたやうで、その補正が利かなくなるのがたまにあり、さうなると下に何にも無くなるやうな不安に陷るのだが、けふ、家に歸ると家人がゐなくて、三十分ほど玄關でぼおつとしてゐたときに、不圖その感覺に襲はれて、眼鏡をはずしてみたら、すつかり收まり、體に重みの戻つた感じは、なんともいへぬ有難さがあつた。
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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