鹿島茂といふひとが『一冊の本』(朝日新聞社)に「ドーダの近代史」といふのを連載してゐて、私が購讀を始めた2005年6月號では、山本七平の分析を參考に、「太平洋戦争の問題のすべては、すでに西南戦争の中に露呈して」ゐると書く(鹿島茂「ドーダの近代史–陰ドーダの誕生(その十二)」『一冊の本』第10卷6號、朝日新聞社、2005)。
そしてそれは「それ(十五年戰爭:引用者註)を「陰ドーダ」の思考図式に基づく「革命」であったと見なすと、一から十まで理解可能になるのである」といふ(鹿島茂「ドーダの近代史–陰ドーダの誕生(その十三)」『一冊の本』第10卷7號、朝日新聞社、2005)。「陰ドーダ」とは、「物量において劣っていても、大義において正しければ、精神力一つで物量を凌駕できるし、たとえ敗れても勝ちだ」といふ「公式」である(引用前掲)。
面白い連載であると思ふので、朝日新聞に千圓くらゐ送ると雜誌が送られてくるから(一年にわたつて!)、まあ、本にまとまるならそれでもいいが、讀んでみてください。
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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