森茉莉の懷かしむ時代は特殊な時代であつたか。嫩者がゐた、と森は書く。移行時期にきちんとできなかつたら、そこの部分はなかなか對應できないものだが、まあ、パーツの問題ではないのだから、これこれがかういふ風に惡かつたといふのはいへないのだけど。
見識のない保守なんてただの依怙地の異稱に過ぎない。
自分の作品を讀んでをもしろいと思へるひとが羨ましいが、自分でも、とつぜん思ひうかんだものを急いで書いたものは自分で讀んで中々だ、といふことがままある。
P.D.ジェイムズ『黒い塔』(小泉喜美子譯、早川書房)讀了。岩田なのだが、印字がよくない。廣告ページはまともなので、寫植印字の問題かな。信毎書籍印刷。たとへば、ま、岩田では二畫目が三角形のやうだが、この本では最後の撥ねがのびきらない。
……て、それ丈ではなくて、ジェームズ節とかなんとやらだなあとか。意味不明。
『目白雜記』のジャケットの折返しに、本文組版金井久美子とあつて、それを金井美惠子と勘違ひして、やけに感心したものだつた。大日本。
23:34
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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