させていただく、といふ言葉遣ひがある。近頃より見かけるやうになつた。見てゐてむずむずする。なぜだらう。理由を探つた。
まづ、させていただく、といふ言葉を分析してみると、「させ+て+いただく」となる。「て」は措いて置いて、「させる(させ)」は使役の助動詞であり、「いただく」は(動詞の連用形に「て」の付いた形などに連なって)「…してもらう」の謙譲語
である。すなはち、相手の好意などによつてその行爲を行はせてもらふ、とでもならうか。すなはち動作の主體は相手や第三者にあり、また、謙遜の度合ひもはなはだしいものである。使用場面としては、官廳のお偉いさんにいろいろして仕事をもらつて一言、な感じだらうか。
さて、むずむずするのはなぜだらうか。相手へのへりくだり加減が氣に食はないのだらうか。永遠の謎である(え)。
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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