Diary/ + PCC + — HIMAJIN NI AI WO. Love Idle

2004年6月26日(土)

忘れらるる痛み

痛みが吾を壓潰さうとしてゐる
肉が傷むならそれを切つてしまへばいい
しかしここにあるのは心の痛みだ
忘れられ行く者の痛みだ
改革が吾を虐げる
何ゆゑだ?
吾は戀人を棄てた男に
何ゆゑだ?
未だ同じ女なのかと笑はれなければ?
忘れられ行く日々の息吹を
吾々を豐かにして呉れるものを
忘れないでゐることの
何ゆゑだ?
何がお前の氣に食はないと言ふ

否吾は解つてゐるのだ
これが姥捨山を待つ姥であること等

――――
解説:今日移動中のことです。電車に乘る私の向かひの人の新聞の文化面の題名を見て、思はず涙ぐみました。

そこにはなんとあつたでせうか。季語「改革」とあつたのです。お互ひの言ひ分もまた涙を誘ふものでした。改革派は「ずれてゐる季語を正す」と言ひ、反対派は「傳統破壞の暴擧」と言つてゐました。いづれの意識にもグレゴリオ暦しか無いやうで、太陰暦とはすなはち過去のもので役立たぬものといふ認識が垣間見れたやうに感じたからです。

太陰暦の方が自然のリズムと一致してゐるといふことを鑑みれば、傳統を持ち出すまでもなく、こまやかに季節を表現できることだけで「ずれ」などと言ふのは莫迦の丸出しに過ぎないとお互ひに氣づくべきでせう。

日本は文語といひ、みづからを豐かにしてくれる二重生活を好き好んで捨てますが、その愚にいい加減氣づきはしないのでせうか。

23:22

  • その新聞持ってるけど、別に太陰暦がどうとか言う話じゃないよ。なんで盆踊りも西瓜も秋の季語なんだよって話。 (さんぽさん) 04 6/27 0:58
  • 秋ぢやん。 (kzhrさん) 04 6/27 13:07
  • 大部分の人が秋だとは思ってないって話ですよ。 (さんぽさん) 04 6/27 20:59
  • だからそれを歎いてるのがこの文なのでして。 (kzhrさん) 04 6/27 21:09
  • えー。まさか「立秋過ぎたから秋」だなんて言い出すつもりはないでしょーね (さんぽさん) 04 6/29 5:08
  • 夏は盛りまでが夏ですが何か。盛りを過ぎたら秋だー。 (kzhrさん) 04 6/30 0:02
  • 殘暑邊りは秋つて事?<盛り過ぎたら (kahusiさん) 04 6/30 10:09
  • あたぼうよ。 (kzhrさん) 04 6/30 22:34
  • 江戸っ子でもないのにぶつぶつ。。 (Sさん) 04 7/2 3:58
a(半角)と入れてください。
 
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