私は、小二のときに初恋をした。秘めたままに終わった。中二のときに二度目の恋をした。日が明けて暮れるより早く萎んだ。
そうして。私は今、高二の、少女から青女へと移り変わる時期だ。大人でも無く、少女でも無く。宙ぶらりんと言っても良いかも分からない。
高一が済んで、高二の始業式に気付いた。そういえば、私は毎学二年次に恋をしている、じゃあ、高二の今は…。そうして、そう思った自分を見て、溜息をついた。
思った途端に縛られる。少なくとも、服とか、体とか、若しかしたら、服の撚り糸迄掴んで、私を付き纏う。猫になるのも、犬になるのも、人間になるのも今まで自由だったのに、こう付き纏われては、もう無理だ。私と言う形を頂いてしまって、猫とも犬とも人間とも違うものになってしまった。こうなってしまった以上、恋をせねばならない。
16:50
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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