斜陽は、もう見えない。野分が行過ぎて、秋の風が辺りを小寒くしている。ふと、上を見上げた。
一群に遅れたかのように、連なる雲々が、落日に照らされて、茜になっている。思わず、息を呑んだ。だだっ広い空の中に連なる、茜差す一連の雲。列なって行く先には、今朝方まで大雨を降らした野分の雲。
急いで家に帰って、カメラを構えたが、時既に遅し、落日は雲さえ照らさなくなっていた。
22:40
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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