「店?何の店だ。」
「欠き氷、欠き氷の店を。」
「欠き氷だあ?」
「ええ、夏だけ開く、そういう店にしたいんです。駄菓子屋とか、そういうのではなくて。」
男はじろじろと婦人を眺める。婦人は、少々困惑した面持ちで、立っていた。
「本当に、それを売るんか?」
「え?」
「本当に、欠き氷売るかと聞いたんじゃ。」
「売りますよ、何でそんなことを。」
「よそもんは信用ならね。例えば鉄道会社だ。畑潰して、俺等を追い出そうとしている。」
<続>
22:21
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
DiaryMaker1.02b
Script written by れん©
Mail me for annul@karpan.net
annulをkzhrに@の後ろにmail.をつけてください。
著作權で保護されてゐる著作物は著作權者の許可なく、私的な範圍を超えた複製をしてはなりません。
Copyright some right reserved.
この日記のKzhrの作品については、
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(by-sa 日本)
の下でライセンスされています。