Diary/ + PCC + — HIMAJIN NI AI WO. Love Idle

2003年9月17日(水)

夏(39)

「店?何の店だ。」
「欠き氷、欠き氷の店を。」
「欠き氷だあ?」
「ええ、夏だけ開く、そういう店にしたいんです。駄菓子屋とか、そういうのではなくて。」
 男はじろじろと婦人を眺める。婦人は、少々困惑した面持ちで、立っていた。
「本当に、それを売るんか?」
「え?」
「本当に、欠き氷売るかと聞いたんじゃ。」
「売りますよ、何でそんなことを。」
「よそもんは信用ならね。例えば鉄道会社だ。畑潰して、俺等を追い出そうとしている。」

<続>

22:21

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