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店の前のベンチで肩をすぼめて青年が座っていて、子供たちは青年を興味の対象にして取り巻きを作っていて、青年の前には目と肩を怒らせた婦人と青年を捕らえた客とが立っていた。
「話は警察に来て頂いてからにしましょう。」
「あ、あの…。」
と、青年が怯えた素振りで挙手した。
「何か。」
凜とした声で、青年を威圧する。
「あ…、警察沙汰にはして欲しくないと思ったのですが、矢張り何でもありません。」
精一杯の作り笑顔。まるで、私は無害だとさえ言いたげに。
<続>
23:33
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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