Diary/ + PCC + — HIMAJIN NI AI WO. Love Idle

2003年8月9日(土)

夏(7)

§

そんな顛末を思い返す。

――あんな日もあった。

そういう風に思っている。あれからもう、十年も、二十年も巡り巡って、自分はまだこの店を開いている……。騒ぎながら氷を食べる子供たちを見ながら、それをおかしく思う。この老婦人は今も、老夫人ではないのだ。

「こんにちは、宇治金時を二つ。」
 男の声がした。
「はあい。」
 そう言って、婦人は氷を機械に掛けた。そして、挨拶でも言おうとその客の顔を見上げて…、婦人は何も言えなくなった。

<続>

10:54

  • 私はハッピーエンドというものが書けない上、既に話は見えてしまった。ここで終りにしようかなあ? (kzhrさん) 03 8/9 21:04
a(半角)と入れてください。
 
最近の日記
過去ログへの誘ひ:
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2015