その日になにがあつたのか、といへば、人とゐて樂しく時を過ごした、とだけ日記には書いて、どうすごしたかといふのはどうにも整理がつかなくてかかないでおはる。暗記ではなにも見ないで語る、といふことはできなくて整理が缺かせないが、私がなにかを書くときも基本的に頭から發話するのにまかせてゐるから、この整理がたつまでに會話をしてそれを何度となく反芻するのを經なければならない。といふわけで、およそ日記らしくもない雜文の山がきづかれることになるのだが。
さて、けふの買物。
『宮本百合子全集』第15卷、河出書房、1953.1。
ジェイムズ・ヘリオット『Dr. ヘリオットのおかしな体験』池澤夏樹譯、集英社〈文庫〉、1981.5。
ブルフィンチ『中世騎士物語』野上彌生子譯、岩波書店〈文庫〉、1942.2。
増谷文雄『歎異抄』筑摩書房、1964.2。
「Dr. ヘリオット」は池澤が「二匹の豚児の応対に明け暮れている」と書いてゐて興味深いところ(いま連載中のMLでも二人の子を學校に通はせてゐるとある)。一番下の歎異抄は註文して屆いた古本だが、明日あたりは白川靜の『漢字』(岩波書店)が來る豫定。
23:56
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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