Diary/ + PCC + — HIMAJIN NI AI WO. Love Idle

2006年2月1日(水)

2月

試驗はこの月だけのにしたいなあ。五時半ごろ歸つたらびしよ濡れに。

18:01

  • 最近は別の月のもあるのか。 (ふかはさん) 06 2/1 21:54
  • 最近は、といふか、國公立の後期日程試驗は前から3月なのではありませんか? (kzhrさん) 06 2/1 22:22
  • 儂らのころは前期後期なんて面倒なことやらなかった。一発勝負。 (ふかはさん) 06 2/11 13:50
  • ほほう。 (kzhrさん) 06 2/11 14:10
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2006年2月2日(木)

雜文書き

名前を忘れたが、商品學的文學論だかいふ本で、その筆者が、清水義範(だつけ? パスティーシュ(だつけ?)とかをもしろくても理科とか(待て))の料理の小説を取り上げて、自分は前は料理の本の編輯者もやつてゐたのでかういふレシピのやりくちもあつたのか驚きだ云々といふ文章で、なんとなく、「かういふ雜文書きになる前は編輯者をしてゐた」とか書いてゐたらをもしろかつかなあなどと意味もなく夢想する。

21:25

  • えーと齊藤美奈子、だつけ?(調べなさい (kzhrさん) 06 2/2 21:42
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2006年2月3日(金)

地震

やたら多い。今日だけで5回くらゐ搖れてゐない?

15:11

  • そうかあ。全然きづかないぞお。なゐはない。ちなみに築30年くらいね。拙宅というか弊社というか。 (ふかはさん) 06 2/3 17:41
  • 建ててからはさう經つてゐませんがなにぶんゐる階が高いもので、少しのも割増にされてゐるのだらうと思つてゐます。 (kzhrさん) 06 2/3 18:21
  • ゆれているのはあなたのこころです (Sさん) 06 2/3 22:58
  • えー……。 (kzhrさん) 06 2/4 10:34
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2006年2月4日(土)

もらふ

『藝術新潮』第57卷2號、新潮社、2006.2。かりそめの文字、とは?

12:54

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2006年2月5日(日)

記憶

池澤夏樹の書き物に――過去が残らないことを嘆く必要はないのだ。もし過去がそっくり形を保ったとしたら、われわれはその厖大な量に押しつぶされ、生きている死者たちに遠慮して暮らさなくてはならない。……といふのがある。さうだ、といふ外なからう。が、しかし、と云はう。しかし、それで良いのだらうか。

白川靜のいふことは、成程殷の世を自由に行き交つて得られたものかもしれない……それこそ吉田健一のいふやうに過去の記録からその記録者以上にその時代に自由だつた賜物だと。しかし、漢字はそれだけではなかつた。生きた文字として突如として産聲をあげた彼の昔からずつと自在だつた。今でも淺はかな現代人が〈正字〉を求めて右往左往するのをからかつてゐるのではないかとさへ感じる。それは右往左往するのに極つてゐる。〈生きて〉ゐる時間が違ひすぎる。誰だつて深奧にはたどりつけまい。幼兒期がやうやくあの異才によつて傳記が書かれただけなのだ。漢字の過去がすべて解明されるといふことを想像してみる。それで、われわれは何を書くといふのか?

この無意味な想像は、しかし冒頭に掲げた引用に囘歸するのにも極つてゐて、それで再びこの語句を檢討する。それで死者に遠慮するといふのは巧いレトリックであるかもしれないと考へる。彼らが生きてゐたままを保つて〈死なない〉といふことが死者が〈生きる〉といふことになる。もちろんそれは我々の妄想に過ぎないのでだからわれわれは忘れる。死者からすればよくもしやあしやあと、と云ひたくなるほどに。だから忘れないやうにイメージを喚起させるものを用意する。上に掲げた引用を書いてから30年も経た池澤が書くやうに――歴史には過去を現在に、現在を未来につなぐ義務がある。/記念碑とはそのための装置だ。

結局は、一人のひとに戻つてくる。過去は絶えずその人を離れないだらう。日々失はれる分よりつけ加へられるはうが多い過去はうまく付合ふのにとてつもないバイタリティを要するのかもしれない。あなたの隣人をあなたが知らなくともそのひとにも過去はつけ加へられる。そしてそれがそのひとを〈そのひと〉にしてゐる。その人を知るかは結局はあなた次第で、知つていがみあひもし和しもするし、互ひに知つてゐることだけで皮相な話をしもする。そしてその互ひに知るものこそは記念碑がつなぎとめた過去に外ならず、またそれが〈常識〉である。「ソクラテスの死んだ日に吹いた風」どころか、「晝間聞いた小鳥」の行く末さへ知りやうがない。それは記念碑に書けないからである。書けない以上一人一人の記憶は、誰の邪魔をすることもなく消えて行き記念碑に書かれたものだけが世の中で力を振るふ。そこから「ソクラテスの死んだ日に吹いた風」をできないことを承知で想像するかどうか、それは、その人にかかつてゐる。

22:20

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2006年2月6日(月)

バイエルン公なんてまだ名乘るのがゐるのか

ハプスブルクの當主が、『20世紀の100人』(朝日新聞社)で特集を組まれてゐたときにまだ帝位を主張してゐるとかうんたらといふのを見たのだが、 Wikipediaを見ると繼承權を捨ててEU議員になつたとかあるのでをかしいなあと思つたのだが、そのWikipediaのジャコバイトの項目によればいまジャコバイトの系譜を引き繼いでイギリス王と目されてゐるのはバイエルン公なのであるらしい。最後のバイエルン王國の王の息子。父は王位を退位したといふのに……。そのジャコバイトの項目をみて、「女王陛下萬歳」の由來についての説明に合點が行つた(ちなみにその項目には拙譯が醜態をさらしてゐるのだが直される氣配がない。文語體は敬遠されるのだらうか)。それで、ジャコバイトへの防衞から生まれたのだといふのが正しいならば、スコットランド人がこれを穩やかに聞いてゐられるのだらうかなどと思ふが6番を哥はなければよいことになつてゐるやうである。妥協といふのか屈服といふのか。

21:45

  • 特輯? (kzhrさん) 06 2/6 21:47
  • 「欧羅巴の社交界」の正体見たり枯れ尾花。 (ふかはさん) 06 2/11 15:55
  • わはは。 (kzhrさん) 06 2/11 16:53
  • よくよくみたら、共和國に叛旗を翻へさないと宣誓しただけで大公位、ハンガリー王位は主張してゐるやうですね。尤も朝日のはうは亡命生活を送つてゐることになつてゐたやうにおもつたのでしたが。 (kzhrさん) 06 2/16 18:00
  • Franz Josef Otto Robert Maria Anton Karl Max Heinrich Sixtus Xavier Felix René Ludwig Gaetano Pius Ignazius von Habsburg-Lothringen (kzhrさん) 06 2/16 18:01
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2006年2月7日(火)

最終日

最終日に慌てて驅込む……かどうかはさて措き西千葉に行つて古本屋を見てきました(違)。鈴木書店は期待してみたもののお店やめるんですか?とでもいふやうな本のなさ。ブックオフにとつてかはられるのだとしたらいやだといふほかない。

さて、買物は、

  • 金井美恵子『柔らかい土をふんで、』(河出書房新社、1997.11)
  • 豊島与志雄・佐藤正彰・渡辺一夫譯『千一夜物語』4(岩波書店、1950.7)
  • オツペンハイマー『國家論』(廣島定吉譯、改造社出版、1929.2)
  • 渡辺一夫・佐藤正彰・岡部正孝譯『千一夜物語』22(岩波書店、1958.11)
  • 中村元・早島鏡正・紀野一義譯註『浄土三部経』上下(岩波書店、1963.12、1964.9)
  • 江村洋『ハプスブルク家』(講談社〈現代新書〉、1990.8)
  • 池澤夏樹『インパラは転ばない』(光文社、1990.6)

しめて1,070圓。千一夜は豐島が死んで譯者が變つてしまつてゐる。そのせゐか、組版も22は現代假名遣・當用漢字である。

21:24

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2006年2月8日(水)

AntiVir PersonalEdition Classic Version 7

このまへAntiVirのアップデートをかけたら本體のバージョンがあがりそれだけならば自動アップデートにしてから勝手にアップデートなどしてくれるのでどうといふことがないのだがメジャーアップデートでそれがAdmin權限をインストールに要求するxp對應型になつてゐてそれだけでも不斷Adminをつかはないので迷惑なのだが前のバージョンのいつからかアップデートをするたびに廣告が出るやうになつてゐてそれが7になつて毎日自動アップデートをするやうになつて6のときのファイルのバージョン對比がなくなつてなにやつてゐるのか判りにくいわウインドウが右上に固定されて邪魔だわ毎日廣告が定時に出てさらに邪魔であるわと碌でもないアップデートだと思ふ。

18:16

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2006年2月9日(木)

100枡計算

100枡計算のFlashがあつたのでやつてゐるのだが、3段くらゐやつたころにはなにをやつてゐるのかわからなくなつて頓珍漢な囘答(1*0=1とするやうな)をしてどうして違ふのかわからなくなつたりする。キャパシティの低い頭腦であることだ。やつてゐるのに附屬してゐる案内によると1:30をきるべしとある。やり始めは2:00さへままならなかつたが、いまはなんとか1:30のあたりでおちついてゐる。

21:35

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擺書術

『聚珍録』のいふなればおじやんになつた(二度目の挑戰にあたるのだらうか)ゲラ刷りが築地電子出版のウェブサイトで一部公開されてゐるが、このときはまだ(?)冒頭の一文は「組版術」であつた。DNPのCTS?とおもつたら書いてある。讀假名を括弧で語の後に送つてゐるが三省堂本(といふいひかたがどうなのかは氣にしないでおく)では横に振つてゐたやうな氣がする。柱の組版重寶(潰れてゐて判然しないのだが、「寳」かもしれない、いちわう寶とする)記といふのは三省堂本にはない。これは秀英ぽくないので根據もなく本蘭と決め付けるがどうだらう。あと三省堂本はもつと餘白がなく字が詰つてゐるし罫もないので版面作りの違ひは大きいと納得した氣分になる(「教訓得たがり病」 by 川上弘美)。それともこれは文章の校正に遣ふだけで實際の版面はまた違つたのだらうか。

22:57

  • 一度目の挑戦である。なぜ一部公開かというとホチキスを外してしまうと弊社ではどこに行ったか分からなくなるのだ。左頁の柱が組版重宝記,右頁の柱が聚珍録であろう。 (ふかはさん) 06 2/11 13:54
  • CTSと電算写植はラインが違うので本蘭はありえない。 (ふかはさん) 06 2/11 13:56
  • 二度目の挑戦し (ふかはさん) 06 2/11 13:58
  • 二度目の挑戦ではワープロ専用機のテキストファイルから,QuarkXPressに持っていった。これが三度目のにまで変形された。 (ふかはさん) 06 2/11 13:59
  • 一度目でしたか。たしか二度目はCTSまでいつたが實は云々だつたと覺えてゐたのでしたが違つてゐましたね。實に重大な理由で一部公開なのですね。私もやうやくものに紛れて何かを失くすといふのに陷りはじめてゐます。手始めなのか古事記がどこかに消えました。CTSでは電算寫植のはつかへませんかそりやさうか。 (kzhrさん) 06 2/11 14:15
  • 一度目の挑戦から判型は変わらずB5。トンボがないので余白に見えるが,あそこに赤字を書き込むため,大きな紙に出力してある。 (ふかはさん) 06 2/11 15:45
  • これで,どんな阿呆たれにも,販促パンフレット『組版原論』より遙か先に『聚珍録』の進行が進んでいたことを納得してもらえると思うが。 (ふかはさん) 06 2/11 21:09
  • 『古事記』は儂のような近代屋でも必須の書物だから早めに探しといたほうが良いぞ。 (ふかはさん) 06 2/11 21:11
  • ああ、さういふことですか。諒解しました。組版原論は見たことがないのですが、まあうん。古事記は……とりあへず部屋の整理をして探します。 (kzhrさん) 06 2/11 21:48
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2006年2月10日(金)

けふは金曜日

あと一ト月もするともはや學籍が殘るのみ(たしか)でもしかすると4月からのこともだいぶん決つてゐるのかもしれないなあと思ふ今日はどうやら金曜であるらしいといふことは來月も金曜でその明後日わが身を試驗場に運ぶ必要があるかどうかは今日の明後日ではなく再來週の明日である日に決するわけだ。暦と時計がなければどうなるだらう、私がいま氣にしないでゐられる(ほんたうか?)のは周圍のひとたちがそれで動いてゐるからだらうか。

19:32

  • 高木元さんには,入学したらkzhr君が挨拶に来るであろうと聯絡してある。 (ふかはさん) 06 2/11 13:48
  • ははは……落ちないやうにします。オープンキャンパスは別の學科しか行けなかつたので高木先生のお姿を拜見したことはまだありません。學習院でも教へてゐるさうですね。來年以降は知りませんが。 (kzhrさん) 06 2/11 14:06
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2006年2月11日(土)

董仲舒と董作賓を混同する

でも董作賓を試驗に出す大學なんぞないよなあ。

21:29

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2006年2月12日(日)

アルミ十字軍

さてこの題は何とあやまてるものでせうか。

お出かけ。歸り際「埃」で始まり途中に「秀英體」が見え(當然乍ら「築地體」も)「彎曲」で訖る辭書を買ふ。漢字辭典は置いてゐなかつた。

18:50

  • 大人が「読む辞典」の傑作と自讃しておきたい。切りつけ本もあったはず。 (ふかはさん) 06 2/12 20:19
  • たしかに「讀む辭典」ですね。「跋」の項で「序と同樣に執筆者の筆跡を版下としたものが多い」といふのはいまどきゐるのかしらんなどと思ひはしましたが。これで105圓とはすごい企畫ですね。 (kzhrさん) 06 2/12 20:46
  • 切付本ですか。判型などには疎いのでなんとも申しかねますが、手許にあるのは文庫本とB5版の中間の判型で、外のにしても大きさはこれきりでした。 (kzhrさん) 06 2/12 20:56
  • 府川充男+高木元の大傑作である。 (ふかはさん) 06 2/12 20:57
  • 「すごい企畫」なのではなくたゞ単に儂の暴走であるが,既に八万部程度は摺られてをる。 (ふかはさん) 06 2/12 21:00
  • それは奮發なさつたことですね。原稿を受取つたはうもさぞ吃驚したことでせう。 (kzhrさん) 06 2/13 12:05
  • 内容はすべて任せたとの言質は取った。 (ふかはさん) 06 2/14 14:18
  • ;-) (kzhrさん) 06 2/14 18:54
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2006年2月13日(月)

avast! 4.6 Home Edition

avast! 4.6 Home Editionといふのを入れてウイルスなんたらのダブルチェックでもするか、とおもつたらいろいろでてくる。とはいへAntiVirでアクセス禁止などの措置をとつたのもあるからAntiVirがわるいとばかりもいへないか。

16:03

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2006年2月14日(火)

quick.kaz(以下略)が不通になる件

Anet轉送サービスが廢止されるのにともなひ、ここ數ヶ月で徐々に移行しつつはあつたけれども、mail.karpan.netのkzhr宛てに修正してくださるとこれまでどほりkzhrと連絡が取れます。

01:44

  • メール転送ってそんなに負荷かかるんですかねぇ。。それにしても楽天はサービス廃止しまくりだなぁと。。 (Michitomoさん) 06 2/14 1:57
  • さあ。 (kzhrさん) 06 2/14 2:08
  • いづれは止めようと思つてゐたのでいい機會になりました。POPから轉送になつた時點ですでに過渡的なものになつたのでしたし。 (kzhrさん) 06 2/14 2:09
  • 2006年6月末日まであと何日か (kzhrさん) 06 3/8 20:56
  • 完全普通になりました。 (kzhrさん) 06 7/28 1:07
  • 普通ですか (Sさん) 06 7/28 9:52
  • がう、不通。 (kzhrさん) 06 7/28 11:10
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MOTHER 3が2Dである件

わるかない。

18:54

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2006年2月15日(水)

うむことなど

池澤夏樹の「新世界へようこそ」のドットブックを讀んで、まへ評判といふか、書評や感想として日記などにのこされたものを檢索エンジンを利用してみた限りでは「感情的」だとかいふ評判もあつたのだけれど、空想にときたま無理が入るだけで立つてゐる場所はとてもたしかであつた。かういふのを讀むとこのひとのファンになつたのはよかつたと思ふ。『タマリンドの木』(1991) は、彼の「女性觀」といふのか、ヒロインが妙に氣になつたのではあつたがそれがだから、日本政府がアフガニスタンの問題、難民の問題に手を貸そうとするのなら、本当にその気があるのなら、まずはボランティアやNGOの意見を聞いてください。現地のことをいちばんよく知っているのは彼らですから。といはせたのであればあれを書いたことは結局よかつたのだ、といふことになる。

21:53

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2006年2月16日(木)

「窓」異見

長岡昇「石油は無尽蔵?」(『窓』朝日新聞(千葉)夕刊3版、朝日新聞社、2006年2月16日、p.2)は「石油起源の無機説」の復古を傳へておきながらその内容を吟味せず「新しい證據などない」とさへいふ。「無機説」が正しいといふ判斷ができるわけではないが、「景氣がいい」だけのはなしでないのはさう主張する學者の論文を見ればわかるはずだ――少なくともロバート・アーリックは『トンデモ科学の見破りかた もしかしたら本当かもしれない9つの奇説』(ロバート・アーリック、垂水雄二・阪本芳久譯、草思社、2004.2)のなかでさう書いてゐた。

21:26

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2006年2月17日(金)

「書の至宝」展

今日は府川さんにさそはれてのこのことまゐりました、上野へ。

さまざまなミスはしでかしつつも東博は込んでゐなかつたのでよしとしよう……電車が遲れたのはシャンディを讀む時間が増えたと思へばよろしい(違)。自身の信仰さへ笑ひの種にしてしまふスタアン畏るべし、ではなくて、豫めずんずん這入つていつて圖録を買つておいて戻つた入口付近の金文は適當に拓本を見ればそれでよかつたが説文(「せつぶん」と云つたら「せつもん」と訂正されました。つくづく勝手な讀み方がおほいことだと反省)は見たかつたけれども入口に近すぎて見れたものではなかつた(あの人だかりに這入る氣はない)。王羲之は掲げてあつたものだけをみて法帖はそれを見る人ごみを眺めて進み、苦筍帖はすでに人ごみがまばらになりはじめてゐたのでその合間から覗いて、とりあへず色と大きさとそのまはりにいろいろついたのを見て離れる(實物をある程度抑へて圖録で鑑賞するのがよいとおもふ。しかしあのまはりの印鑑を押すための紙はなんなんだらうとおもふ)。ほかは……書の濃淡についてみたり狂草(白川靜のいふとほり狂はよいものだ(!?))でなぜか樂しくなつたり良寛はすごいなーとおもつたり。……なにをしにいつたのだ。

といふわけで人ごみでまともに見る氣も失せるので結局2時間くらゐでひきあげて高田馬場で鳥海さんにご馳走になり築地電子活版でお夕食をいただいて歸りました。氣前がいいなあ、といふことで。あんなに長い時間ゐすはつておまけに食事まで饗してくださりかへすがへす御禮まをしあげます。

23:47

  • 圖録を眺めてゐて思ひだしたこと。朱熹の字はいまにも通ずとおもつた。 (kzhrさん) 06 2/18 0:49
  • 朱子学はいまでも本当に勉強したいです。 (ふかはさん) 06 3/19 11:59
  • 初期宋学全般を,というほうが正確でする。程伊川とか。 (ふかはさん) 06 3/19 12:00
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2006年2月18日(土)

平形

平形はどうしてかうプロポーショナル的版面が實現されてゐるのか。かな字派の影響?

16:55

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裳かしら

?
もだとは思ふ。比(ひ)と勢(せ)にはさまれてゐた。

22:52

  • 文脈が示されてゐないので、間違つてゐるかも知れませんが、若しかすると「飛」の草体かも知れません。 (平頭通さん) 06 2/19 2:22
  • いろはにほの順で變體假名が竝ぶ假名見本帖です。さうですね、飛のはうがありえるかもしれません。 (kzhrさん) 06 2/19 11:56
  • 「飛」です。 (トナンさん) 06 2/19 16:23
  • さうですか。ありがたうございます。 (kzhrさん) 06 2/19 16:25
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2006年2月19日(日)

きよとん

番號がないといふことはさういふことなのだらう。意外。

23:18

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2006年2月20日(月)

『異体字とは何か』

杉本つとむによれば、漢字は不合理でありかなを〈發見〉しえたわれわれはその軛から脱すべきであるといふ(『異体字とは何か 日本語講座I』秋櫻社、1982.11)。勿論私は「常用漢字は不徹底」と豪語するよくありし表音派の一人でもあつた杉本に贊成はすまい。しかしそんじよそこらにない洞察の深さは派閥だけを見て否定する淺さに勝る。

私は表音派に一種の絶望を見てゐる。漢字は日本の軛かと問うたら誰もがさうだと答へるのではなからうかとさへ思ふ。それが「研究すればするほど、漢字が将来とも日本語の表記文字としてもっとも好ましいとは思われないと確信」させるのだらう。また、つきつめてしまふからこそ瑣末に思へることもたへられないのではないか。たとへば「(干禄辞書には)時には〈正〉が二つもあげられている。」(「正字と異体字」)といふのは、なににか目をつりあげんか、と不思議になり、「こうした規範書の出現がすべての文字生活をリードし、確乎とした正式なる文字字形の確立をすることなどありえなかった」(「正字と異体字」)など、いい氣味だといはんばかりである。しかし、「仮名の効用」や「ありがたさ」を、彼はつきつめただらうか。どうなんだらうか。

しかし、本書はそれだけではない――ただ過去の實例を明朝體にして〈例示字形化〉してゐるのは缺陷だとおもふのだが――智識としてはある〈本字〉のない世界の一端が「どうだ」といはんばかりに見せ付けられてたぢろいでしまひさうである。この知られたらざる「異體字の世界」を見たとき、その沼が深いことにわれわれは氣づいて、實に足許の覺束ないことを知る。そのとき私たちの知る「漢字」とはなにかといふ問ひに沈默せざるをえぬのは、杉本とて同じであるやうに思はれるのは私の傲慢ゆゑか。

さういへばこのひとは支那とは書かんな。府川さん、滲みついた臭が私には辛いです。

15:24

  • 本に滲みついているのだな。なるほどあの本棚周辺の本には滲みついているだろう。 (ふかはさん) 06 2/20 17:40
  • 消臭スプレーか何かをつかいながら読むしかないか。 (ふかはさん) 06 2/20 17:41
  • 今時支那で通しているのは儂くらいのものじゃ。 (ふかはさん) 06 2/20 17:42
  • 臺灣資料も煙草の臭ひがいたします……。煙草喫みがゐないので消臭スプレーなぞもありませんし、まあ晴れたら蟲干しでもします。シナと書く人はゐませんか? 杉本つとむはまだご存命でいられるやうで。 (kzhrさん) 06 2/20 18:32
  • 定年になって大してたっていないでしょう。ジャケットをはずして読んだらどうですか。 (ふかはさん) 06 2/21 18:28
  • ふむ。さういふ手がありましたね。 (kzhrさん) 06 2/21 18:45
  • 石原のバカを初めとしてシナと書く日和見主義者は「右」系にたまにいますな。 (ふかはさん) 06 2/21 22:12
  • ほほほ……。 (kzhrさん) 06 2/21 22:19
  • 臭いページ・・・ (ssさん) 06 7/30 21:28
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2006年2月21日(火)

にごりえ

かやうな作を讀むには息を詰めて文のテンポにのることが肝要だがあんまり息を止めるのもつらい。場がわざわざ彫つたのか異體字 (p. 15)。

22:00

  • 岩波文庫本 (kzhrさん) 06 2/21 22:18
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21日

けふつて21日だつたんですね。

23:36

  • 試験行き忘れたか? (Sさん) 06 2/22 3:29
  • 友人の試驗が明日(=今日)だと思つて應援のメッセージを送つたら明後日(=明日)だといはれた。 (kzhrさん) 06 2/22 9:18
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2006年2月22日(水)

『応用倫理学のすすめ』がどうしても腹が立つ論

加藤尚武(丸善、1994)。所詮河合塾の模試に出されたのを讀んだだけではあるが、多數決原理のみで動いてゐる政體だとかの想定、かつ、その多數決を行ふまでは投票者が選擇肢を知らないといふのは極端どころではないのではないか。あれだけでは詭辯にしか見えないが續きもかうであるといやなので讀んでゐない。

17:49

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2006年2月23日(木)

過去の日記

CGIにプロセスを加へて過去の日記にタイトルを表示したり(略)するやうに改造(中)。

22:01

  • できた……。 (kzhrさん) 06 2/23 22:43
  • 使つた變數はきちんと管理しませう……。とはいへたつた20行を書くのに何時間かけてるんだ。 (kzhrさん) 06 2/23 22:49
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2006年2月24日(金)

具倶留さまごによごによ(案外高いと自認してゐる←驕り)

「ジェンダーフリーとは」
府川充男「難読語辞典」
府川充男編纂『難読語辞典』

ジェンフリといへば千鶴子サマ(誰)のはどうなるんだらう。

12:03

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2006年2月25日(土)

ねむい

でつちあぐまにときがすぐ。

18:55

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2006年2月26日(日)

近頃の入試問題

大學入學者選拔大學入試センター試驗を受けながら思つたのだが、といふよりも、過去の問題をやりながら思つてゐたのだけれども、通稱赤本だつたり、豫備校がいま國立大學の二次試驗が終つて解答を速報的に出すのをみたりすると、どこも同じ組版機械を使ひ、2002/03を境に組版機械が入替つてゐるやうなのである。

2002以前は寫研の電算寫植のやうである。2003はどこだかわからぬが兔に角下手な字である。ページをめくつて外國語〈英語〉の問題をみたとき、たいへん憂鬱な思ひがした。寫研の隷屬歐文のぼつてりしたのも嫌ひだつたが、いまの問題につかはれる字もへただし文字同士の感覺は狂つてるしとそれ以上であつたのである。歐文の評價はまだしなれないので避けるが、和文では、「む」にその氣持ち惡さが集約されてゐる氣がするが如何。

23:07

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2006年2月27日(月)

here症候群についての思ひめぐらし

here症候群といふものがある。“here”だとか、「こちら」だとかに、リンクを矢鱈張ることをいふのだが、それがなぜよろしくないかといへば、a要素のhref屬性の内容と「こちら」といふ語になんら意味上のつながりがないからである。かういふ状況を想定してみよう。あるウェブページにアクセスして文章を讀んでゐるのである。そのとき、なんの脈絡もなく、こちらとだけ書かれたパラグラフがあらはれ、「こちら」にはリンクが張つてあつたとする。そのとき「こちら」とはなんなのか、ひとは理解できるだらうか? リンクを辿れば、わかるかもしれない。しかし、それが全く關係のないウェブページであつたらどうだらうか。關係がないやうにおもはれるだけで Author からすれば關係があるのかもしれないが、それはUAにも、讀み手にもわからないことである。そこでひとはかういふのだ。a要素の内容は、href屬性の内容と對應するのが望ましい、と。

しかし――やうやく來たなどと思はないやうに――それでもhere症候群をやつてしまふのは、なぜか?

ウィキといふ仕組みで興味深いものがあるとしたら、here症候群に罹つてゐるひとでも「リンクはこちら」と書くのはきはめてやり難い點にある。リンクの作成方法がどういふのであれ、ウィキにおいては、項目の名前を書くことがリンクをする方法の根柢となる。CamelCase のウィキで HowToInstall と書けばそれがリンクとなりそのリンク先は「インストールの仕方」についてのページだと一目で分る。ウィキは基本的に「閉ぢた」システムだから、「何について」といふのは基本的に不要である。つまり、How to install the software is here./ Here is about how to install the software. ではなく、HowToInstall the software なのである。そして、この二つの比較に、here症候群の原因は見出されるのではなからうか。

hereといふとき、その前後の文脈をみると、hereとその前後とを結ぶ“is”の存在に目が行く。察するに、「何々」よりも、「何々は何々」といふはうがより「落著く」がために、ひとびとは、“is here”を連呼するのではなからうか? 自分はそこに言及してゐるのだといふことを明確に示すために。is here を缺いた HowToInstall は、なんだか參照してゐるのだかしてゐないのだかわからなくなつて、それでつひ is here をつけてしまふ。

しかし、マークアップといふのは、その部分がどういふ意味かを機械に讀みやすくしようとして要素でくくるのであり、そのために here は前後の文脈の集約として意味はあるのだけれども、部分としてとりあげたときに意味がないためにそのやうなマークアップはマークアップとしての機能を果たさない。それならば、hereが意味をなす部分をすべてa要素で圍つてしまつたはうがまだよいのではなからうか。

here症候群をハイパーテキストへの不順應などと呼ぶのはどうだらう(謎落ち)。

15:05

  • ふと思ったのだけれども、「著作権者の許可なく、私的な範囲を超えた複製をしてはなりません。」はどこにかかるんですか?(謎 (kozzzzさん) 06 2/28 0:27
  • 著作物? (kzhrさん) 06 2/28 10:55
  • 「Script written by れん©」から「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(by-sa 日本)の下でライセンスされています。」までの各行の関係がわからない、とゆってるのですが。 (kozzzzzzyさん) 06 3/1 11:07
  • ふむ。わかりやすいやうにしてみた。 (kzhrさん) 06 3/1 22:10
a(半角)と入れてください。

2006年2月28日(火)

「一冊の本」第11卷第3號

金井美惠子と鹿島茂の連載のみ讀む。

17:25

  • はじめまして。来てみました。また来ます。 (ゆきさん) 06 2/28 20:49
  • ようこそ。またどうぞ。 (kzhrさん) 06 2/28 21:18
  • 小倉千加子をいれわすれてゐた。 (kzhrさん) 06 3/5 19:02
a(半角)と入れてください。
 
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