川田久長『活版印刷史』印刷学会出版部、1981.10。
「さうてい」なる言葉の、漢字のあてかたをめぐる莫迦々々しい議論をながめてみる。川瀬一馬が、「裝訂」といふ表記を「選んで」遣つてゐたやうな記述が『日本書誌學を學ぶ人のために』なる本(面倒なので書誌は缺く)にあり、古本用語集にも見られるが、彼の『日本書誌學之研究』『續日本書誌學之研究』を見ただけで、全く遣分けに意を介してゐなかつたことが判然とする。「續」など、釘と幀が、別の文章ではあるが、どちらとも遣はれて索引に掲載されるほどである。嗚呼。あんまり莫迦らしいものだが、新村出などがでてきて喧々囂々にいたり、その後も餘韻を引繼いでゐるのはなんとなしに氣になる。とりあへず長澤規矩也によつてか日本書誌學會といふところは統一されてゐたらしいがいまあるの? ひまつぶしとしてはよかつたかもしれないが、有意義ではなかつた氣がする。
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——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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