コンピュータ畫面の黒には深みがない
何もかもを捕らへて
何もかもを奈落に突き落とすかのやうな
深み。
所詮、
光を遮蔽して現された黒には
その裏に光を隱してゐるので
あるいは
その裏の光を隱し切れないでゐるので
あの奈落が
そもそも存在してゐないのであらうか。
黒に取り込まれる
虞がないのは少々
氣樂かも知れない
23:08
——貪欲と嫌惡と迷妄とを捨て、結び目を破り、命を失ふのを恐れることなく、犀の角のやうにただ獨り歩め
(中村元譯『ブッダの言葉 スッタニパータ』74詩、岩波書店、1984)
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